
留置場での生活は、外部との遮断、自由の制限など、様々な制約があるため、「厳しい」というイメージを持つ人が多いでしょう。
この記事では、留置場のどのような点が厳しいのか、経験者の声をもとに具体的に解説していきます。
また、家族や友人が留置されてしまった場合に、どのようなサポートができるのかもご紹介していきます。
留置場生活で「厳しい」と感じるポイント
留置場生活で「厳しい」と感じるポイントは、人によって異なりますが、主に以下の点が挙げられます。
時間の制約
- 起床・就寝時間、食事時間、入浴時間など、1日のスケジュールが厳格に定められています。
- 自分のペースで行動することはできません。
- 留置場のスケジュール、刑事や検察官の取り調べが優先されます。
- 時間が決められていること自体を厳しいと思う人は少ないですが、自由がないことを厳しいと思う人は多いです。
行動の制限
- 留置場での勾留中は居室の外に出ることはほとんど出来ません。
- 大声で喋ったり、騒音になる行為などは、他の被留置者の迷惑になるため注意されます。
- テレビやスマホなどの娯楽品は一切使用できません。
- 外出も出来ず、娯楽もないため、暇で退屈な生活を「厳しい」と感じることは多いです。
プライバシーの欠如
- 雑居房では、他の被留置者との共同生活を送るため、プライバシーはほとんどありません。
- トイレや着替えなども、完全に隔離された空間で行うことはできません。
- 気にならないという人もいますが、慣れずに「厳しい」と感じる人もいます。
外部との遮断
- 家族や友人との面会は、1日1回、15〜20分程度と時間や回数が制限されています。
- 手紙のやり取りも検閲されます。そのため自由に意思疎通を図ることはできません。
- 外部からの情報が遮断されるため、社会とのつながりを失ったような感覚に陥ることがあります。
- 孤独感や閉塞感は留置場での「厳しさ」や辛さを助長します。
精神的なストレス
- 逮捕・勾留されたことによる不安やストレス。
- 取り調べに対する緊張感。
- 将来への見通しが立たないことへの焦り。
- 孤独感や閉塞感。
- これらにより、留置場生活は強い精神的ストレスにさらされます。そのため「厳しさ」や辛さがより際立ちます。
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地検(地方検察庁)の同行室での待機
地検(地方検察庁)の同行室が「厳しい」と感じる人が多くいます。
- 留置場での勾留中に、何度か検察官の取り調べを受けるために、地検(地方検察庁)に行かなくてはなりません。
- 取り調べ自体は数分〜数時間と幅がありますが、護送のバスの乗車時間は7時〜8時の間。地検での待合時間は9時頃〜17時過ぎ。留置場に戻るのは18時〜20時頃と長時間に渡ります。
- また、地検(地方検察庁)で取り調べを待つ同行室は「喋ってはいけない」「両手に手錠をはめたまま」「読書もできない」「椅子が硬くて痛い」など、かなり過酷な環境です。
- そのため、地検(地方検察庁)での待機を「厳しい」「辛い」と思う人が多いです。
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刑事や検事の取り調べ
- 捜査や取り調べを行うため、留置場で勾留しています。
- そのため、刑事や検事の取り調べが優先されます。
- 逮捕は基本的に急に行われますし、逮捕され身柄拘束された途端に、外部との接触ができなくなります。
- さらに覚悟のないまま、留置場で被疑者同士の共同生活を強いられます。
- そのようなショックの強い状態での取り調べとなります。
- 自首案件や逮捕された事実を認める供述をしている場合は、そんなに取り調べは厳しくなりません。概ねフレンドリーに取り調べが行われます。
- ですが、「黙秘」や「否認」した場合、刑事や検事の取り調べは厳しくなることが多いです。
- ですから、逮捕事実を「黙秘」や「否認」している人は取り調べを「厳しい」と感じていることが多いです。
留置担当官(看守)は厳しい?
規則遵守の徹底
- 留置担当官は、留置場内の秩序を維持するため、規則を厳格に適用します。
- 規則違反者に対しては、注意や指導だけでなく、懲罰が科されることもあります。
- その毅然とした態度が「厳しい」と感じることもあります。
- ただし、基本的には規則を守ることで、留置担当官とはいい関係を築くことができます。
人によって態度が異なる場合がある
- 留置担当官の性格や経験によって、被留置者への態度が異なる場合があります。
- 規則を守っている限り、そういった態度を取られることはほとんどありません。
- 親身になって相談に乗ってくれる優しい担当官もいます。
- 稀に高圧的な態度で接してくる担当官もいるようです。
厳しさの理由
- 留置担当官の主な目的は、被留置者の逃走や証拠隠滅を防ぎ、留置場内の秩序を維持することです。
- そのため、規則を厳格に適用し、違反者に対して厳しく対応せざるを得ない場合があります。
- 違反しない限りは、そこまで厳しい対応をとられることはありません。
留置場での人間関係は厳しい?
上下関係はあまりない
- 留置場内には、刑務所のような明確な上下関係はありません。
- とはいえ、長期勾留されている人(古株)が、新しく入ってきた人に対して指示やアドバイスをする関係上、暗黙の了解で居室内の立場は上になります。
- 留置担当官から長く勾留されている人に対して、居室内の管理のフォローをお願いしたり、問題を起こしやすい人の管理を期待して同室にしたりすることがあります。
トラブルが発生することがある
- 基本的に留置場生活は他の被留置者(被疑者)との共同生活を行うことになります。
- 雑居房では、他の被留置者との共同生活のため、人間関係のトラブルが発生することがあります。
- 些細なことが原因で口論になったり、仲間はずれにされたりすることもあります。
👉 詳しくはこちら >> 留置場で喧嘩ってあるの? 留置場内の実情とトラブルについて解説
いじめ
- 留置場内でのいじめは、基本的にあまり見られません。
- ですが時折、「相性が悪い」「汚い」「うるさい」「いびき」などが原因でいじめが起きる場合があります。
- その際は、留置担当官に相談するといいでしょう。
👉 詳しくはこちら >> 留置場でいじめはある? 実態と対処法
留置場に入ると、周囲の目は厳しくなる?
職場
- 逮捕・勾留されたことが職場に知られると、解雇や降格などの処分を受ける可能性があります。
- 職場復帰できたとしても、周囲の目が気になるかもしれません。
- 短期の勾留ならバレない可能性は比較的高いですが、長期の勾留(大半は逮捕から23日勾留されているのが現状です)の場合は、隠し通すことが難しいのが現状です。
- 弁護士や知人、家族に間に入ってもらうなどして、職場とのトラブルを回避または軽減するようにしましょう。
👉 詳しくはこちら >> 逮捕されたら仕事はどうなる? 会社にバレる? 職場への連絡方法や解雇リスク、再就職まで徹底解説
家族・友人
- 家族や友人からは、非難されたり、距離を置かれたりする可能性があります。
- 事件の内容によっては、関係が修復困難になることもあります。
- とは言え、基本的には味方になって支えてくれることが多いです。
- まずは弁護士を通じてコミュニケーションを図りましょう。
- 可能であれば、面会や手紙を通じて、しっかりとコミュニケーションを取ることが大切です。
社会
- 逮捕・勾留されたという事実は、インターネット上に拡散される可能性があります(いわゆるデジタルタトゥー)。
- 社会復帰後も、過去の過ちを指摘されたり、偏見の目で見られたりすることがあるかもしれません。
- 弁護士との相談が不可欠です。
留置場の「厳しさ」を乗り越えるために
規則を守る
- 留置場での生活は、規則を守ることが大前提です。
- 規則を守ることで、留置担当官とのトラブルを避けることができます。
他の被留置者との適切な距離感
- 他の被留置者とは、親しくなりすぎず、適切な距離感を保つことが大切です。
- トラブルに巻き込まれないよう、注意しましょう。
弁護士に相談する
- 留置場での生活に関する不安や疑問は、弁護士に相談しましょう。
- 弁護士は、法的なアドバイスだけでなく、精神的なサポートもしてくれます。
👉 詳しくはこちら >> 逮捕後に困らない! 初めての弁護士選びと賢い活用法
家族や友人のサポート
- 家族や友人は、面会や手紙を通じて、被留置者の精神的な支えとなりましょう。
- 必要な物資を差し入れたり、釈放後の生活をサポートしたりすることも大切です。
👉 詳しくはこちら >> 家族が留置場に入ってしまった! どうしたらいいか悩んだ時の対応方法
まとめ:留置場は厳しい環境だが、サポートがあれば乗り越えられる
留置場での生活は、様々な制約があり、厳しいと感じることが多いかもしれません。
しかし、規則を守り、周囲との適切な距離感を保ち、弁護士や家族・友人のサポートを受けることで、その「厳しさ」を乗り越えることができます。
家族や知人が留置されてしまった場合は、この記事を参考に、適切なサポートを心がけてください。
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