取り調べ中に食事は出る？カツ丼は本当？取り調べと食事の真実

「取り調べってドラマみたいにカツ丼が出てくるの？」
「取り調べが長引くと食事抜きになっちゃうの？」

逮捕後の取り調べの中で、食事に関する不安や疑問を持つ方は少なくありません。ドラマでよく見る「取調室でのカツ丼」は実際にあるのでしょうか？

この記事では、取り調べと食事の関係について徹底解説します。よくある誤解から実際の運用まで、分かりやすく説明することで、あなたの不安を解消します。

取り調べ中の食事の実態

まず、取り調べと食事は別物であることを理解しておきましょう。取り調べは捜査活動の一環であり、食事は被疑者の生活を保障する行為です。取り調べのために食事を抜く、または食事で誘導するような行為は、適正な捜査とは言えません。結論として、取り調べ中に食事が提供されることはありません。実際の取り調べは、食事の時間を避けて行われます

• 食事は必ず提供される：取り調べの有無に関わらず、被疑者には1日3食、食事が提供されます。
• 食事は留置場で取る：食事は留置場で取ることが義務付けられています。
• 取り調べ時間への配慮：取り調べを行う時間帯は、食事時間帯を避けるのが原則です。食事時間に取り調べを行う場合は、食事を済ませてから、または後で食事を提供するなどの配慮がなされます。
• 取り調べ時間の制限：取り調べは食事の時間を避けることと、1日8時間以内に留めることが義務付けられています。

👉取り調べの実態について：詳しくはこちら>>

取り調べ中に食事をすることはある？

取り調べ中に食事をすることは、原則としてありません。

現実の取り調べルール

• 取調室での食事提供は禁止：取り調べ室での食事の提供はできません。
• 食事は留置場内で：食事は留置場内の居室で摂ります。
• 取り調べの中断：食事の時間になった場合は、取り調べは一旦中断し、被疑者は留置場に戻って食事を摂ります。

取り調べ中にカツ丼は出るの？ ドラマとの違い

ドラマや映画で見る「取り調べ中のカツ丼」シーンは、現実にはほとんどありません。実際の取り調べでは以下の理由から、特別な食事が提供されることはないとされています：

• 規則に基づいた食事提供
  留置場で提供される食事は、あくまで規則に沿ったものです。カツ丼のような特別な食事が取り調べ中に出ることはありません。
• 心理的な演出のためのフィクション
  カツ丼は被疑者をリラックスさせたり、証言を引き出したりするための演出として登場するフィクション的な要素です。実際の警察の取り調べでは、このような手法は取られません。
• その他の食べ物や嗜好品の提供
  カツ丼はもちろんですが、パンやタバコの提供も禁止されています。

つまり、ドラマのように取り調べ室でカツ丼を食べる、といった光景は現実にはあり得ません。これは、食事で自白を誘導するような行為を防ぐためです。

👉留置場の食事事情について：詳しくはこちら>>

カツ丼神話の由来

ドラマでおなじみの「取調室でのカツ丼」のイメージについてお話ししていきます。

• 1955年の映画『警察日記』で初めて登場。日本人に植え付けられたカツ丼イメージの元祖は『警察日記』または『太陽にほえろ』と言われています。
• 高度成長期以前、カツ丼は庶民のご馳走の代表格でした。
• 刑事の人情を表現する演出として定着したと言われています。

取り調べ室で飲み物は飲める？

取り調べ室で飲み物を飲むことは、状況によって異なります。

• 水やお茶はOK: 水やお茶などの提供は認められています。
• コーヒーやジュースはNG: コーヒーやジュースなど、嗜好品に当たる飲み物の提供は、利益誘導とみなされる可能性があるため、原則として認められていません。

取り調べが長引くと食事抜きになる？

取り調べが長引いたとしても、食事抜きになることはありません。

• 休憩時間の確保: 長時間の取り調べを行う場合は、適宜休憩時間が設けられます。
• 長時間の取り調べの禁止：人権保護や自白強要による冤罪などもあり、1日8時間以内に規制されています。
• 食事時間の確保: 食事の時間になった場合は、必ず取り調べは中断されます。

被疑者の食事について

留置場での食事内容や栄養管理について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください

👉詳しくはこちら>>「留置場の食事内容は？ 実際の体験談とメニュー例」
👉詳しくはこちら>>「留置場の食事の栄養と健康：過去の脚気事例から現在の食事事情まで徹底解説」

自弁（追加の食事）について

被疑者は自費で追加の食事を注文することができます：

• 警察署毎に注文できる内容は異なります。例えば、唐揚げ弁当やトンカツ弁当、中華丼のようなお弁当が選択可能です。
• 紙パックのドリンクやお菓子（曜日限定かつ２種類程度しか選べないことが多い）も注文可能です。
• 費用は600〜1000円の範囲内です。

まとめ：取り調べと食事は分けて考えよう

取り調べと食事は、それぞれ別の目的で行われる行為です。

取り調べのために食事を抜かれたり、食事で誘導されたりすることはありません。

ドラマのイメージに惑わされず、安心して取り調べに臨んでください。

もし、取り調べに関して不安なことがあれば、弁護士に相談することをお勧めします。