
留置場とは、逮捕された被疑者が勾留される場所です。
留置場での生活は外部と遮断され、とてもストレスフルな環境です。その中でも、睡眠環境の変化は、体調管理や精神的な安定に大きく影響する要素の一つです。
「留置場で居眠りすることはできるの?」
「居眠りしたら怒られたりするの?」
「日中眠くなった時に、どうやって寝るの?」
など、様々な疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
この記事では、留置場における居眠りについて、徹底的に解説していきます。
居眠りの可否、時間帯、注意点、睡眠環境の実態など、気になる情報を網羅しました。
この記事を読めば、留置場での睡眠や居眠りの実態を知ることができるでしょう。
留置場で居眠りはできる?
居眠りは基本的に禁止されていない
留置場では、日中の居眠り自体は禁止されていません。ただし、以下のような条件や制約があります:
- 布団や枕は使えない
- 起床後すぐに布団や毛布、枕を片付ける必要があります。そのため、横になって昼寝をする際には、床や畳に直接寝転がる形になります。
- 決められた活動中は起きている必要がある
- 居眠りが許されるのは、次に挙げるような、特定の活動がない時間帯のみです。その時間帯は起きている必要があります。
居眠りができないタイミング
以下の場合には、居眠りをすることはできません:
- 日常のスケジュールによる活動
- 点呼
- 取り調べ
- 清掃
- 運動
- 入浴
- 洗濯
- 書籍を借りる時間(ほぼいませんが、本出しを断ればそのまま寝ていることは可能です)
- 食事
- 布団出し・布団入れ
- 地検や裁判所への移動
- 順送(護送バス)で地検や裁判所へ移動する際には起きている必要があります。
- 車に乗ってしまえば、寝ることが可能です。
- 面会や弁護士接見
- 面会や弁護士との接見がある場合には起こされます。
- ただし、これらを断ればそのまま寝続けることも可能です(実際に断る人は少ないですが……)。
- 書類確認やサイン
- 自弁購入(自費で購入する物品)の確認や書類へのサインが必要な場合も起こされます。
- ただし、これらが終われば再び寝ることができます。
居眠り中の環境と注意点
居室内での居眠り環境
- 横になれるスペース
- 雑居房の場合:他の被留置者と共有するスペースで横になるため、プライバシーはありません。
- 独居房の場合:一人部屋なので他人に気を遣う必要はありません。
- 布団なしでの昼寝
- 布団や毛布を使用せず、床や畳に直接横になる形で昼寝をします。
- 音や光の影響
- 雑居房では他人の話し声や物音が気になる場合があります。
- 照明は夜間も点灯しているため、完全な暗闇ではありません。
監視下での生活
- 居室内では常に看守による監視があります。安全管理上、長時間目を離すことはありません。
居眠り中に起こされることもある?
留置場では規則正しい生活が求められるため、以下の場合には起こされることがあります:
- 面会や弁護士接見
- 自弁購入有無の確認
- 書類確認やサイン
これらが終われば再び寝ることが可能です。特に重要な活動以外では、自由な時間帯に横になって休むことができます。
留置場での眠気対策
- 昼夜のリズムを整える
- 留置場では消灯・起床時間が厳しく管理されているため、夜間にしっかり眠ることが重要です。
- ただ、夜間でも管理上の都合で完全消灯になりません。減灯のため、眠れなくなる人がとても多いです。
- また、被疑者同士での相部屋となるため、ストレスフルな生活となります。
- 慣れない環境で不眠にならないためにも、睡眠リズムを崩さないことが大切です。
- 運動をする
- 運動時間を利用する:狭いスペースで、かつ20分と短い時間ですが、ウォーキングをしたり、その場で足踏みをするなどの運動をするといいでしょう。
- 室内で運動する:狭い空間、かつ相部屋となりますが、周りに迷惑がかからない範囲で体を動かすといいでしょう。血流を良くし、眠気を防ぐことができます。
- 運動内容:筋トレやストレッチ、手足の運動、その場での足踏みなどを取り入れると良いでしょう。
- 👉 留置場での運動について:詳しくはこちら >>
- 会話や読書で気を紛らわせる
- 基本的には相部屋となりますので、同室の被留置者と話をすることで、眠気や退屈を紛らわせることができます。
- また、本を読むことで頭を刺激し、眠気を抑えることも有効です。
よくあるQ&A
- Q:留置場って居眠りすることも出来ないくらいひどい環境なの?
- A:留置場の環境は決して快適とは言えませんが、居眠りをするための工夫をすることは可能です。
- 適応するための時間が必要な場合もありますが、環境に慣れることで居眠りもできるようになります。
- ポイント
- 環境への適応:留置場の環境に慣れることで、居眠りも可能になります。
- 工夫と対策:リラックス法や深呼吸など、リラックスするための工夫を取り入れましょう。
- ポイント
- Q:居眠りしていたらイタズラされたりしないの?
- A:可能性は低いが注意は必要です。トラブルが起こらないように管理されています。そのため、居眠り中にいたずらをされる可能性は低いです。
- しかし、複数人部屋の場合、相性が合わない相手と同室になると、ちょっとした嫌がらせを受けるケースもあります。
- 不安がある場合は、早めに留置担当官に相談することが重要です。
- ポイント
- 監視体制:収容者の安全を確保するために、監視が行われています。
- トラブルの防止:居眠り中のイタズラは稀であり、監視が行われているため安心です。
- ポイント
- Q:居眠りをすると怒られる?
- A:基本的には怒られません。ただし、点呼など、起きていなくてはいけない時に起きないと、厳しく注意されることがあります。
まとめ:留置場での居眠りルールを理解しよう
- 日中の居眠りは制限されるが、完全に禁止されているわけではない
- ただし、布団や枕を使うことはできません
- 夜間は消灯時間に布団で眠ることができる
- 取り調べ中や食事中の居眠りは注意される可能性がある
- それ以外の時間帯は比較的自由に休むことができる
- 軽い運動や読書などで眠気を防ぐことができる
- いたずらの可能性は低いが、気になる場合は相談が必要
家族や知人が留置場に勾留されている場合、不安な気持ちになるかもしれません。
しかし、このようなルールを理解しておくことで少しでも安心感を持つことができるでしょう。
また、被留置者に基本的なルールを知ってもらい、適応することで、日常のストレス低下にもつながります。
その他の留置場に関する疑問や不安については、以下の記事も参考にしてください。